Zoomとはビデオ通信とウェブ会議サービスで、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイスから利用することができます。
オンラインでのミーティング、ウェビナー、コンファレンス、学習、そして対話など、様々な用途で使われています。
もちろんキャリアコンサルタントとしてWEB面談で利用している方も多くいるでしょう。
今回はWEB面談で活用できるZoomの基本的な使い方や設定方法などをポイントを交えてご紹介します。
Zoomでできること
まずはZoomでできる主なことをご紹介します。
それぞれの機能はユーザーのニーズや目的に合わせてカスタマイズや組み合わせて使用することが可能なので、これらを活用することでZoomは非常に多機能で強力なコミュニケーションツールとなります。
ビデオ会議の開催・参加
Zoomの主な機能はオンラインでのビデオ会議です。
ユーザーは自分でミーティングを開催したり、他の人が開催したミーティングに参加したりすることができます。
画面共有
ミーティング中に自分の画面を他の参加者と共有することができます。
これはプレゼンテーションやデモ、チームでの協働作業などに非常に便利です。
レコーディング
ミーティングを録画して後で見返したり、欠席した人に共有したりすることが可能です。
録画はローカル(自分のコンピュータ)またはクラウド(Zoomのサーバ)に保存できます。
ただし、この機能はミーティングのホスト(主催者)のみが利用できます。
また、クラウドレコーディングは有料プランでのみ利用可能です。
ブレイクアウトルーム
大きなミーティングを小さなグループに分割して別々のディスカッションを行うことができます。
これはワークショップやクラスルーム形式のミーティングで役立ちます。
チャット機能
ミーティング中にテキストベースのメッセージを送ったり、ファイルを共有したりすることができます。
これは音声やビデオだけではなく、書面でのコミュニケーションも必要な場合に便利です。
ポーリング
ミーティング中にアンケートを実施して参加者の意見を集めることができます。
これは意思決定を支援したり、参加者の理解度を確認したりするのに役立ちます。
バーチャル背景とタッチアップ
自分のビデオの背景を任意の画像や動画に変更することができます。
また、ビデオの「タッチアップ」機能で自分の顔を明るく見せることも可能です。
レアクションと挙手
参加者は「手を挙げる」機能を使って質問したいことがあることを示すことができます。
また「レアクション」機能で絵文字を表示して感情を表現することも可能です。
会議のスケジューリング
Zoomでは、すぐに会議を開始するだけでなく、将来の日時に会議をスケジュールすることも可能です。
これにより参加者が事前に会議のスケジュールを知ることができ、準備を整える時間を確保できます。
ウェビナーの開催
Zoomはビデオ会議だけでなく、ウェビナー(ウェブセミナー)の開催にも使用できます。
ウェビナーは一方向の情報発信型の会議で参加者が多数の場合や、主にプレゼンテーションを行う場合に適しています。
翻訳字幕の表示
Zoomの翻訳字幕機能を使用すると、会議の音声をリアルタイムで別の言語に翻訳して字幕として表示することが可能です。
これにより異なる言語を話す参加者間でもコミュニケーションを円滑に行うことができます。
待機室
待機室機能を使用すると、ミーティングのホストは参加者をミーティングに入室させる前に一旦待機させることができます。これにより、不適切な参加者の入室を防ぐことができ、ミーティングのセキュリティを強化できます。
ビジネスシーンでの応用例
次にビジネスシーンで多様な応用例をご紹介します。
コロナ禍を経て、現在では様々な企業が以下のようにZoomを応用しています。
1. リモートミーティング
Zoomは、リモートで働くチーム間のコミュニケーションを円滑にするためのツールとして広く使用されています。
同じオフィスにいなくても、Zoomを使用すれば顔を見ながら話し合いをすることができます。
2. ウェビナーとオンラインイベント
Zoomのウェビナー機能は、オンラインでの製品発表、パネルディスカッション、教育セミナーなど、大規模なイベントを開催するのに適しています。
3. オンライン教育とトレーニング
Zoomは、遠隔地からの教育やトレーニングにも使用できます。
教師やトレーナーはZoomを通じてレッスンを行い、学生や参加者は自分の家から参加することができます。
4. 営業と顧客サポート
Zoomは顧客との個別のミーティングや、製品のデモンストレーションを行うのにも使えます。
また、顧客サポートチームはZoomの画面共有機能を利用して、顧客の問題を解決するのに役立つ視覚的なガイダンスを提供できます。
5. プロジェクト管理
Zoomは、プロジェクトチームが定期的にミーティングを開催し、タスクの進行状況を共有するのに適しています。
画面共有機能を使えば、チームメンバー全員が同じドキュメントやプロジェクト管理ツールを同時に見ることができます。
6. 採用面接
Zoomは、遠隔地の候補者とのオンライン面接にも使用できます。
これにより、会社は地理的な制約なく優れた才能を採用することができます。
これらはZoomをビジネスシーンで活用するための一例ですが、その応用範囲は非常に広範で、様々なビジネスニーズに対応することが可能です。
Zoomの登録手順とミーティング開始までの流れ
基本的な機能をご紹介したところで次は実際にZoomを登録して使えるようになるまでの手順を解説します。
登録とダウンロード
以下がダウンロードまでの流れになります。
- Zoomの公式ウェブサイト(https://zoom.us/)にアクセス。
- [サインアップ] をクリックし、メールアドレスとパスワードを入力してアカウントを作成します。
- アカウント作成後、メールに届いた確認メールを開き、アカウントを確認します。
- Zoomのクライアントソフトウェアをダウンロードし、デバイスにインストールします。
ミーティングの開始
以下は実際にミーティングを始めるまでの流れになります。
- Zoomのアプリを開き、[ミーティングの開始]をクリックします。
- [新しいミーティング]をクリックしてミーティングを開始します。
または、[スケジュール]をクリックして今後のミーティングを計画します。 - ミーティングを開始したら、[参加者を招待]をクリックして他の人をミーティングに招待します。
ミーティングに参加する
以下はミーティングを参加をするための流れになります。
自分以外から Zoomでのミーティングに招待をされるケースで利用します。
- Zoomのアプリを開き、[ミーティングに参加]をクリックします。
- ミーティングIDまたはミーティングのリンクを入力し、[参加]をクリックします。
ミーティングに役立つ様々な設定
Zoomの設定はアプリの右下にある歯車アイコンからアクセスできます。
ここから以下のような設定を行うことができます。
- オーディオ設定
マイクとスピーカーの選択やボリュームの調整などが可能です。 - ビデオ設定
使用するカメラの選択、ビデオの画質設定などが可能です。 - バーチャル背景
背景を自分の好きな画像や動画に変更することが可能です。 - 録画設定
ミーティングの録画設定や保存先の設定が可能です。
その他の機能
画面共有
- ミーティング中に画面下部のツールバーから「画面共有」をクリックします。
- 共有する内容を選択します。全画面を共有するか、特定のアプリケーションウィンドウを共有するかを選択できます。
また、ホワイトボードを共有して、ドローイングやテキストをリアルタイムで描くことも可能です。 - 「共有」をクリックすると、選択した内容が他の参加者と共有されます。
チャット機能
- ミーティング中に画面下部のツールバーから「チャット」をクリックします。
- 開かれたチャットウィンドウで、メッセージを入力して「Enter」を押します。全ての参加者とメッセージを共有できます。
- チャットウィンドウの下部にあるドロップダウンメニューから特定の人を選択すると、その人にだけメッセージを送ることができます。
ビデオやオーディオのミュート
- ミーティング中に画面下部のツールバーから「ミュート」をクリックすると、自分の音声をオフにできます。
- 同様に、「ビデオを停止」をクリックすると、自分のビデオをオフにできます。
レコーディング
- ミーティング中に画面下部のツールバーから「レコーディング」をクリックします。
- ミーティングが終わったら、レコーディングは自動的に保存されます。
ブレイクアウトルーム
- ミーティング中に画面下部のツールバーから「ブレイクアウトルーム」をクリックします。
- ルームの数と各ルームに入る人数を設定します。人数は自動的にも分割できますし、手動で特定の人を特定のルームに割り当てることもできます。
- 「ブレイクアウトルームを開始」をクリックすると、各ルームのディスカッションが始まります。
使用上の注意点
Zoomは多機能で非常に使いやすいツールですが、使用をする上では以下の点に注意をしてください。
- インターネット接続
Zoomはインターネット接続が必要です。
ミーティング中に接続が不安定だとビデオやオーディオの品質に影響が出る場合があります。 - セキュリティ
Zoomミーティングのリンクを共有する際はリンクを不適切に使用する人から保護するために、ミーティングパスワードを設定することをお勧めします。 - プライバシー
ミーティング中は、カメラやマイクが他の参加者に見える・聞こえることを常に意識してください。
必要なときにはビデオやオーディオをミュートにしましょう。
具体的な操作や設定方法はデバイスやZoomのバージョンによって多少異なる場合がありますので、必要に応じてZoomのヘルプセンター(https://support.zoom.us/)にアクセスすることで、より詳細な情報やトラブルシューティングのガイドを見つけることができます。
無償版と有償版の違い
Zoomは無償版(ベーシックプラン)でも多彩な機能を使うことができますが、本格的な導入を検討しているのであれば有償版(プロプラン、ビジネスプラン、エンタープライズプラン)にアップグレードすることをおすすめします。
以下が無償版と有償版の違いになります。
1. ミーティングの時間制限
- 無償版:1対1のミーティングは無制限ですが、3人以上の参加者がいるミーティングは40分までです。
- 有償版:ミーティングの時間制限はありません。
2. ミーティングの参加者数
- 無償版:最大100人まで。
- 有償版:最大100人まで(ビジネスプランとエンタープライズプランでは、追加料金で最大1000人まで増やすことが可能)。
3. ミーティングの録画と保存
- 無償版:ローカル(自分のデバイス)への録画は可能ですが、クラウドへの録画はできません。
- 有償版:クラウドへの録画が可能で、録画の保存容量はプランによります。
4. 管理機能
- 無償版:基本的な管理機能のみ。
- 有償版:高度な管理機能が利用可能。ユーザーの管理、ミーティングの統計情報の取得、会社のドメインに基づいてユーザーを管理する機能など。
5. サポート
- 無償版:オンラインサポートのみ。
- 有償版:チャットや電話による優先サポート。
ビジネスや教育などの用途により、必要な機能やサポートレベルによって選ぶプランが異なりますので、利用をする上で具体的なニーズに最適なプランを選ぶことが重要です。
以下は無償版と有償版の費用や機能の比較表になりますので参考にしてみてください。
ベーシック | プロ | ビジネス | エンタープライズ | |
月額(ホスト) | 無料 | ¥20,100 /年/ユーザー | ¥26,900 /年/ユーザー | ¥31,250 /年/ユーザー |
ミーティング | 1ミーティング当たり最大40分 | 1ミーティング当たり最大30時間 | 1ミーティング当たり最大30時間 | 1ミーティング当たり最大30時間 |
出席者 | 100名 | 100名 | 300名 | 300名 |
ホワイトボード | 3つ同時編集可能 | 3つ同時編集可能 | 無制限 | 無制限 |
チームチャット | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
メール&カレンダー | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
クラウドストレージ | – | 5GB | 5GB | 10GB |
推奨アプリ | – | 1年間無料のプレミアムアプリ(規約の適用対象) | 1年間無料のプレミアムアプリ(規約の適用対象) | 1年間無料のプレミアムアプリ(規約の適用対象) |
追加 | – | – | SSO、管理対象ドメインなど | SSO、管理対象ドメインなど |
電話 | – | – | – | 地域内無制限 |
翻訳版字幕 | – | – | – | ◯ |
Workspace Reservations | – | – | – | ◯ |
まとめ
今回はZoomの機能や使い方、それぞれのプラン内容などをご紹介しました。
Zoom以外にもWEB面談に役立つツールがあるので、これから順次ご紹介をしていきます。
WEBツールシステムの選定には、まずは自分自身や企業で必要な機能を検討し、条件に合ったものを選んでいきましょう!